HACCPで笑売繫盛 第5回

食中毒の分類

今回は感染症による食中毒、サルモネラ菌食中毒についての記述です。

サルモネラ食中毒は、自然界に広く分布しています。鶏卵や食肉とその加工品などを汚染します。サルモネラ食中毒を予防するためには加熱調理や低温での流通管理が決め手となります。食品以外でもペットなど動物からの感染も多いので注意が必要です。

サルモネラは大腸菌などと同じ仲間の腸内細菌です。サルモネラは属名で、サルモネラ属菌とも言います。サルモネラ属菌は種や亜種、それに血清型と呼ばれる分類があり、血清型による分け方では2500種ほどあります。腸チフスやパラチフスといった原因菌もサルモネラの一血清型です。これら以外のサルモネラは通常は人から人に感染は無く、食物中で急激に増えた菌を人が食べると、急性胃腸炎を引き起こします。

 サルモネラは1885年にアメリカで豚コレラから本菌を発見した細菌学者のサルモンから名づけられました。1888年には子牛肉による食中毒によってこの細菌が食中毒の原因となることが明らかになりました。

日本では、昭和43年に東北でさつま揚げによって大規模なサルモネラ食中毒が発生し、死亡者が出る事件が発生しました。原因菌としてはサルモネラ食中毒の内ゲルトネル菌が検出されました。調査の結果によると、工場内に住み着いていたネズミを媒介し、揚げる加熱温度が規定値より低かったためゲルトネル菌が生存し、食物内で増加増殖したものでした。現在は衛生管理計画の徹底や、殺鼠対策の重要化で現在は減少傾向に転じています。

 サルモネラは熱に対して弱く、60度以上の煮沸によって死滅します。したがって、完全に加熱調理して二次汚染のない食物なら、サルモネラ食中毒は発生することはありません。

では、実際のところサルモネラ菌食中毒の原因食品全てが未加熱であったか?というと必ずしもそうではなく、加熱調理した食品が原因であることの方が多いのです。

前述のとおり、加熱不十分で菌が完全に死滅しなかったか、二次感染に由来することを意味しています。

他方、低温では死滅することは無く、10度以下では温存された状態が続きます。

サルモネラ菌が活性化する温度は20度以上からであり、人の体温前後では最も活発に増殖していきます。乾燥に対しての抵抗性も強く、汚水中のサルモネラは長時間生残することが研究結果によって確認されています。

 発生時期は梅雨前後が最も多く、冬場はごくわずかではありますが発生も見らえています。

次回はサルモネラ食中毒の感染経路と症状、予防について記述していきたいと思います。

                      飲食店HACCP専門 行政書士

                    岸和田行政書士事務所 岸和田 誠

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